裁判の後|刑事裁判が納得できない結果に終わり、民事裁判を控えている方へ

どんな刑事判決が出ても、遺族は納得できないことと思います。
今の法律の過失運転致死罪の定める刑罰が、あまりに低すぎて、現実離れしているからです。
ですから、判決に納得できないのは、多くの場合、裁判官自身に責任があるのではなく、法律に問題があるからです。

ただ、そうは言っても、これはいくらなんでも裁判官がおかしい、世間を知らなすぎると、首をかしげざるを得ないような判決文に出会うこともあります。
でも、確定した刑事の判決は覆せません。
その後、民事訴訟をしても、民事は賠償額というお金に影響を及ぼすことだけが審理の対象で、影響しないことは審理してもらえません。

しかし、刑事裁判で裁判官が判断した事故の態様や責任の所在が、あまりにおかしいときは、証拠さえきちんと揃い直せば、その判断した事故の態様や責任の所在と異なることを民事の判決で得られることもあります。
(事故の態様や責任の所在が異なれば、当然、賠償額や賠償すべき人にも影響します)

ただ、そのためには、刑事裁判で使われた証拠を見直したり、あらたな証拠を見つけたりしなければなりませんから、本当に大変な作業となります。
こういったことにも特化した弁護士の力が必要となります。

できることには限界がありますが、遺族ご本人に意欲があれば、今までの知識と経験を生かして、少しでも前に進めることの手助けになれればと思っています。