警察の捜査結果について検察官は裁判が始まる前に被害者や遺族に説明をしなければなりません。
ところが、検察官は被害者・遺族の味方であっても、「公益の代表者」ですから、被疑者・被告人の権利にも配慮した説明に努めなければなりません。
そのため、被害者・遺族の中には、自分のために捜査をしてくれているのだろうかと不信感を持つこともあるようです。
また、ある程度、法律用語で説明しなければならないので、被害者・遺族には分かりにくいことも多々あります。
そのようなとき、隣に弁護士が同席し、分かり易く解説してくれれば大きな支えになれます。
被害者参加制度が始まる前は、被害者・遺族が検察官に意見を言ったり要望を伝えたりする制度自体がありませんでしたが、今では、それができるようになり、弁護士も同席できるようになったのです。
また、要望の理由が証拠と法に基づき説得力のあるものであれば、検察官は真摯に耳を傾けなければならないという法律上の義務も定められることになりました。
ただ、そうは言っても、法律や捜査の素人がプロの検察官に要望を言っても、なかなか受け入れてもらえません。
そのようなときは交通事件について特化した弁護士の中でも、とりわけ検察官と緊張関係を保ちながらも決して決裂することなく、明確な証拠をもって対等に渡り合える経験と知識をもった弁護士が必要となります。